牝馬よりも牡馬を買うべし
一口馬主において牡馬と牝馬どちらを買うべきかとても悩みます。どちらかというと牡馬は値段が高めでハイリスク・ハイリターン、牝馬はローリスク・ローリターンかと思われていますが実際にどうなのか検証してみます。
1999年〜2018年生まれ20年間約100,000頭の国内サラブレッドのデータを使って牡馬と牝馬の勝ち上がり率・収支の傾向を見ていきます。
棒グラフ:牡牝ごとの頭数(縦軸左)
折れ線グラフ:勝ち上がり率:% または収支金額:万円(縦軸右)
勝ち上がり率
牡馬と牝馬で勝ち上がり率を比較しています。
牡馬と牝馬では牡馬の方が高いようです。牡馬が30%、牝馬が17%とはっきり差がついています。セン馬も元々牡馬なのでこのグラフでは牡馬に含めてあります。次に一口馬主クラブ所属馬のみに条件を絞ります。
全体平均37%、牡馬43%、牝馬31%と全体的アップしていますが牡牝差はほぼ変わらないようです。
収支
次は収支をみていきます。折れ線グラフが収支平均に変わります。集計対象を一口馬主クラブ所属馬+セリ取引馬に絞っているので縦軸左の数値は小さくなっています。
牝馬−1100万円、牡馬−1200万円と今度は牝馬の方が若干高くなっています。ただし勝ち上がり率の差をうめるほどではないように思えます。次に一口馬主クラブ所属馬に絞ります。
牝馬−1200万円、牡馬−1100万円と逆転してわずかに牡馬が優勢となります。
種牡馬ごとの傾向
牡牝ごとの勝ち上がり率については種牡馬による傾向が顕著に現れます。こちらに詳細を紹介していますが簡単にまとめておきます。
全体勝ち上がり率平均(牡馬30% 牝馬17%の13ポイント差)に比べて
牝馬がよい:ロードカナロア、エピファネイア、ダイワメジャー、ハービンジャー
牡馬がよい:キズナ、ディープインパクト、スクリーンヒーロー、ジャスタウェイ
結論
一口馬主で購入するなら基本牡馬一択。ただしクラブにより母馬優先などの制度もあり、種牡馬ごとの傾向もあるのでそれらも踏まえて検討ください。