過去20年のクラブ収支・勝ち上がり(非社台系1) 【2022年7月】
ノーザンファーム・社台系以外のクラブ過去20年間の成績推移を見ていきます。
今回は2019年生まれのデータも取り込みました。勝ち上がり率には2019年生まれが低くならないよう補正を入れてありますが収支はそのまま計算しているため、特に今後レースで賞金の上積みが期待される2019年生まれなどは収支が低めに出てています。
棒グラフ:件数=募集頭数 (縦軸左)
折れ線グラフ:勝ち上がり率・収支(万円単位) (縦軸右)
横軸:生まれ年
ウインレーシングクラブ (勝ち上がり7位:収支7位)
勝ち上がり率
この10年くらいで募集頭数(棒グラフ)を増やしてきています。
近年の勝ち上がり率の傾向は提携先のラフィアンとの相関が強そうです。2016年生まれの不振から2017年産まれで持ち直しましたが2019年生まれの勝ち上がり予測値は20%あたりの低めの数値が出ています。
収支平均
勝ち上がり・収支ともに近年落としていまいたが2017年生まれは好調なようです。2008年生まれはウインバリアシオンなどで収支プラスになっています。
ラフィアンとの提携解消ひとまず月会費は3000円→2000円に下がりましたが募集馬のラインナップが様変わりするのは2020年生まれから。
傾向メモ
牡牝勝ち上がり率(46%・33%と全体平均13ポイント差とほぼ同じで傾向なし)
○3月生まれ
○村上欽哉、ノーザンファーム ✗白老ファーム
○ゴールドシップ、スクリーンヒーロー
○当歳セリ購入馬
○関西馬
友駿ホースクラブ愛馬会 (勝ち上がり21位:収支9位)
勝ち上がり率
まず近年募集頭数が減ってきています。厳選?された2011,2012年あたりは勝ち上がりがよかったものの、頭数が少ないせいもあり年により変動がおおきくなっています。2019年生まれはかなりダウン
収支平均
友駿の収支ランキングが高いのは募集総額が安い=”マイナスが小さい”というところが大きいんでしょうね。2005年で収支プラスになっているのはエスポワールシチー、今回から集計対象から外しましたが1997年はタップダンスシチーで収支プラス。2011年はクラリティシチーが目立つくらいですが頭数が減ったこともあり他のマイナスをカバーできたせいか収支プラス。
10年に1回でるか出ないかの名馬をいかに当てるかの勝負でしょうか、でも確率悪すぎるので手を出しづらいクラブです。(私も最後の1頭”引退待ち”状態です)
傾向メモ
牡牝勝ち上がり率(23%・16%と牝馬もわるくないが全体的に数値低め)
✗母との年齢差12歳以上
✗日高大洋牧場、飛野牧場
○関東馬のほうがよい
✗2歳セリ購入馬
ローレルクラブ (勝ち上がり16位:収支13位)
勝ち上がり率
募集頭数が少ないことで時々好調な年もありますが平均するとかなり下位。2019年生まれがかなり好調
収支平均
勝ち上がりにくらべて収支は不思議と安定しているのは募集総額が高くても2000万円代という価格の安さで低め安定となっているようです。2004年の収支プラスはローレルゲレイロのおかげ。
勝ち上がり率の低さ、”当たり”の馬の少なさなどは友駿とも共通していてこちらも手を出しづらいクラブの一つと言ってよさそうです。
傾向メモ
牡牝勝ち上がり率(34%・21% )
○早生まれ
○協和牧場 ✗石田牧場
○関西馬
✗1歳セリ購入馬
ロードサラブレッドオーナーズ (勝ち上がり9位:収支16位)
勝ち上がり率
年により好不調ありますが長期的には数字を上げてきているようです。募集頭数も30頭以上を維持しています。2017年、2018年とよかったんですが2019年生まれはいまのところもうひとつ。
収支平均
2008年生まれはロードカナロアのおかげで収支平均大幅プラスを達成しています。友駿、ローレルなどよりは募集総額が高めなこともあり、収支プラスの年がある割には平均すると下位になってしまっています。
勝ち上がり率もたびたび5割超え最近も”上げ”傾向。ロードカナロアのような”大当たり”は期待しづらいですがなかかなか楽しめるクラブじゃないでしょうか。
傾向メモ
牡牝勝ち上がり率(42%・32% 牝馬健闘)
○早生まれ
○2番仔
○キンシャサノキセキ、ダイワメジャー
○関西馬断然
ラフィアンターフマンクラブ (勝ち上がり8位:収支5位)
勝ち上がり率
シルクが2010年産から大幅に勝ち上がりを伸ばしたのと逆行するように落ち込みが気になります。ウインと同様に2017年生まれは少し持ち直しましたが、2018年生まれはユーバーレーベンを出したものの平均では苦戦しています。またこの3年で募集頭数が減っているのは少し気になるところ
収支平均
冒頭のとおり、2016年2017年生まれはまだこれから稼いでくれるので収支はもう少し上がってくると思いますがやはり勝ち上がり・収支ともに近年の落ち込みは気になります。2018年生まれはオークス勝ちで2017年産まれを超えており、これからの上積みも期待。
2003年生まれはマイネルキッツなどの活躍もあり収支平均0をわずかに超えていますが、この20年間で収支プラスはこの1年だけ。
とにかくたくさん出走してくれて地方に行ったりなどなんとしても”投資回収”する努力のおかげか、平均すると勝ち上がり・収支ともに上位です。
傾向メモ
牡牝勝ち上がり率(43%・33% 牝馬健闘)
✗1月生まれ
○白井牧場 ✗ノーザンファーム
○オルフェーヴル ✗アイルハヴアナザー
✗1歳セリ購入馬
○水野貴広厩舎、宮徹厩舎
ユニオンオーナーズクラブ (勝ち上がり17位:収支11位)
勝ち上がり率
募集頭数が減少傾向にありましたがこの数年は40頭少しを維持。2019年生まれは1月時点の予測値からだいぶ伸ばして平年並みに
収支
やはり過去20年間一度も収支プラスになっていません。皐月賞馬エポカドーロの2015年生まれもマイナスです。
そんな大物の期待もなくはないですが勝ち上がり率の低さからはちょっと入りづらいクラブです。
傾向メモ
牡牝勝ち上がり率(38%・20% 牡馬優勢)
○3番仔がよい(40%)
✗1月、6月生まれ
○日進牧場 ✗宮内牧場
○シニスターミニスター、オルフェーヴル
○関西馬
○セリ購入馬
DMMバヌーシー(勝ち上がり1位、収支22位)
勝ち上がり率
2016年からさらに2017年で勝ち上がり率をあげて2018年産まれ予測値も好調で全体平均トップ、2019年も1月時点からかなり伸ばして高い数値
収支平均
他のページでも紹介したとおり、このクラブはセリで購入した金額の2倍以上の募集総額設定をする、というムチャをやっていたため収支はかなりひどい数字になりました。ただ2020年度募集では健全な総額設定となり維持費も含めて”普通”のクラブになっています。
この3年の募集馬レベルでもある通り、”普通”のクラブになった代償なのか、AIの勝ち上がり予測では2017年生まれよりもこれからは年々低下する傾向にあるようで、2017年生まれの勝ち上がり率は期待しないほうがよさそうです。全体としては月会費が安く一口価格も手頃、いろいろ割引制度もあり、DMMということでいままでのクラブにない新しいサービスなども期待できるので機会があれば入会してみたいです。
またよく見ると、上記のとおり一部の募集馬にとんでもない募集総額を設定していた2015年〜2017年生まれだけでなく2018年生まれも収支平均が最下位でしたが、2019年生まれではだいぶ改善されてきています。
傾向メモ
牡牝勝ち上がり率(52%・55% 牝馬優勢)
○ノーザンファーム
○関東馬優勢
○1月〜3月生まれ
○セリ購入馬