一口馬主は儲かるのか
まず馬主は基本儲かりません。
ばくぜんと馬を選ぶと絶対損します。なぜなら確率的に費用対効果がとっても低い投資なのです。まずはそのデータを見てみましょう。
売り出し価格と、回収金額が明らかなデータとして、過去20年間の日本国内のサラブレッド市場取引馬とクラブ所属馬について調べてみましょう。
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収支の分布
これはヒストグラムというグラフで横軸が収支額、縦軸が件数(頭数)です。これにより、収支の分布がわかります。
横に長くて見づらいですが、-2500万円~0円に結果が集中しています。その次に多いのは0円~+2500万円ですが件数の差を見るときっとマイナスが多いのであろうと思われますが、それでは収支プラスとマイナスの割合を円グラフにしてみます。
収支プラス・マイナス比率
0が収支マイナス 1が収支プラス
つまり収支プラスになるのは全体の9.18%。ちなみに全体の収支合計を計算しても大幅マイナスです。
こんなに割の悪い馬主をなぜ続けてる人がいるんでしょうか?お金持ちのお遊び?あるいは市場取引でなく庭先取引ではもっといい馬買えるとか?
とにかく次は一口馬主クラブ馬にしぼった収支も見ていきましょう。
一口馬主クラブ馬の収支プラス・マイナス比率
若干収支プラス割合があがり12%となっています。それでもはるかにマイナスのほうが多い結果です。
ただプラスの中には獲得賞金何十億円という馬がいるのに対して、競走馬の価格は多くが1000万円〜5000万円なので収支トータルすればどうなるかも気になります。次は収支の平均値について年の推移の形でグラフにします。
一口馬主クラブ馬の収支平均(年ごと)
棒グラフが件数=クラブ馬総数(縦軸左)、折れ線グラフが収支平均(縦軸横 単位万円)、横軸が生まれた年
一番よいときでも平均−1000万円、毎年平均すると必ずマイナスになります。つまり収支プラスの”アタリの馬”の回収金額ではマイナス分はとてもカバーできていないということになります。
グラフの一番右が2016年生まれで(軸表示と1年ずれています)最も収支がよくないのは、まだ現役で「回収中」の状態のためと思われますが、ただ2017年以降の全体の傾向からも、最近のクラブ馬増加と逆行して収支平均は若干落ち始めているようです。
もう心がおれそうですが、あきらめるのはちょっと早い。きっとうまい買い方をすれば収支プラスになると信じて進めましょう。